「魔法をかける編集」という本を読み、地方企業のウェブサイトの仕事を考える

僕は東京に住んでいてウェブサイト制作を仕事にしていますが、地方所属の企業の仕事もたまにしています。岩手や香川・鹿児島・沖縄などですね。ただ今まではあんまり現地に行くことは多くかったのですが、今後はなるべく現地に自分でちゃんと足を運び、目で見て体験して作っていこうと思っています。

ちょうど来週、九州に出張して取材に行くことになったので、この「魔法をかける編集」という本を読みました。

Facebookで前職の先輩が評価していたのを見てすぐにポチリ。(ただ買ったはいいものの積ん読になっていました・・。)改めて手に取って読んでみると「RE:S(リス)」「のんびり」と行った地方をテーマにした雑誌媒体の編集をされている方の著作で、今回の仕事において大変役立つ書籍でした。

メデイアはマスメディアではなく、ローカルメデイア(あなた・商品自身)だ

本書では「編集」という言葉を、いわゆる雑誌等の文字の「編集者」だけではなく、広義の意味で「プロジェクトを立案し動かす立場」で解説しています。

メディアとはコントロール不能な存在ではなく「ローカルメディア(あなた・自分自身)」と定義することで、発信可能・コントロール可能な媒体となる、という考え方です。自身の商品をメディアと考え、揺るがない「ビジョン」をもち目先の数字に惑わされない「謙虚」さを持っていくこと。先を行きすぎずに「利用者の半歩手前に届くものを作ること」など、

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地方の企業のウェブサイトはなんのために存在する

今回は九州の方に行って仕事をするわけですが、東京に住んでいる人間からすると、九州は遠いです。特に親戚とかもいないので、海外に行くのと同じくらい距離を感じる。

ウェブサイトは、そんな遠く離れた人にその場所との最初のコンタクト(接点)となる場所です。利用者と握手をするような入り口(きっかけ)にならないといけません

そんな場所で展開する事業の魅力・内容を紹介する事が大事ですが、何を考え何を目指し何を提供するのか。その会社の「ビジョン」を伝え、そこに行きたい理由を見せてあげることがウェブサイトに求められる役割かなと思います。

そこに行きたい理由を作ってあげる

旅行や観光地を選ぶときというのは「あそこの○○がみたい」といった理由があると思います。それはどんな理由でも良くて「SNSにアップしたい写真が取れる場所」でもいいし、「美味しいご飯でもいい」「会いたい人がいる」でもいい。そんなポイントをきちんと見せてあげることが大切です。「そこに行きたい理由」を利用者の皆さんにはっきり見せてあげる事が大切ですね。

編集=文字を起こす人ではない

僕自身は案件の契約から請求まで管理するので、自分の職種を聞かれると「ディレクター」と答えます。別に職種なんて何でもいいんですけど「編集」という言葉は、多少の苦手意識を持っていました。文字がうまく起こせるか表現がうまくできるのか、とか。

本書で示す「編集者」はかなり広義の意味で捉えており、相手の「商品」というメディアに「編集」という魔法をかけて届ける人を「編集者」と定義しています。

つまりデザイナーでもディレクターでも、肩書はなんでもよくて、商品の魅力・ビジョンを定義し整理して「届ける」事が大事ですね。当たり前のことですが地方の事例を取りわかりやすくまとめられている大変良書でした。

というわけで、金曜から鹿児島に行ってきます。晴れるといいな~

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